Retention

若手の離職が続くときに、対話から見直す

辞める理由が、辞めると決まるまで見えてこないこともあります。離職の原因を外から決めつけるのではなく、若手が面談の場で自分の考えや迷いを言葉にできる時間をつくるところから、管理職の方と一緒に見直していきます。

よくある状況

手をかけて育ててきた若手から、ある日「少しお時間をいただけますか」と声をかけられる。面談の席で退職の意向を伝えられ、理由を聞いても「自分のやりたいことを考えたくて」と、穏やかな言葉が返ってくる。引き止める言葉を探しながら、いつからそう考えていたのだろう、と思う。そんな経験をされた管理職の方も、いらっしゃるかもしれません。

日々のやり取りでは、特に不満がある様子は見えませんでした。仕事もきちんとこなしていて、面談でも「大丈夫です」と答えていた。だからこそ、辞めると決まるまで何も見えていなかったことが、あとから重く残ります。退職の手続きが進むなかで、残ったメンバーの業務を調整し、次の採用を考える。そのあいだにも、ほかの若手も同じように考えているのではないかという気がかりが、なかなか消えません。

人事や経営の立場からは、若手の定着のために何か手を打たなければ、という声が上がります。研修を増やす、制度を整える、待遇を見直す。どれも意味のある取り組みです。ただ、それとは別に、現場の上司と若手のあいだでどんな対話が交わされていたのかは、振り返られないままになりがちです。

管理職の側にも戸惑いがあります。何をどこまで聞いていいのか分からない。踏み込みすぎれば負担になりそうで、遠慮すれば表面的な会話で終わってしまう。若手との距離のとり方に迷いながら、日々の業務に追われている方も多いのではないでしょうか。

明るい会議室で、男女が丸いテーブルを囲んで手帳を開き、身ぶりを交えて話す女性の言葉に、皆が静かに耳を傾けている。

本人の考えが見えにくくなる理由

若手が職場を離れる理由は、一人ひとり違います。外からひとつの原因を決めつけることはできませんし、このページでもそれはしません。ここでは、本人の考えが周囲から見えにくくなる背景として、起こりがちなことを挙げます。

本人の中でも、まだ言葉になっていない

「このままでいいのだろうか」という迷いは、はじめは本人の中でもはっきりした形をしていません。言葉にならないものは、相談のしようがありません。考えがまとまり、迷いが決意に変わった段階で、はじめて周囲に伝えられる。上司から見ると、それが突然のことのように映る場合があります。

面談が「確認の場」になっている

面談の時間はあっても、そこで話されるのが業務の進み具合や目標の達成状況だけだと、本人が迷いや違和感を口にする機会は生まれにくくなります。評価に関わる場だと感じていれば、本音を話しにくく感じることも少なくありません。

聞く側に、問いの選択肢が少ない

「何か困っていることはある?」という問いには、「大丈夫です」と答えるのがいちばん簡単です。聞く側に悪気はなくても、問いの立て方によって、返ってくる言葉の深さは変わります。管理職が自分の聞き方を振り返る機会は、意外と多くありません。

コーチングで扱うこと

ビジネスコーチングでは、離職を防ぐための決まった方法をお渡しすることはしません。離職が減ることをお約束するものでもありません。大切にしているのは、若手が面談の場で、自分の考えや迷いを言葉にできる時間をつくることです。そのために、若手と向き合う管理職の方へのコーチングを行います。

たとえば、管理職の方とはこんな問いを扱います。

その人が仕事の中でいちばん生き生きしていたのは、どんな場面でしたか。

面談で「大丈夫です」と言われたとき、そのあとにどんな問いを重ねられそうですか。

あなたが同じくらいの年次だったころ、上司にどんなことを聞いてほしかったですか。

こうした問いを通じて、管理職ご自身が、若手の何を知りたいのか、どんな関わり方をしたいのかを整理していきます。そのうえで、実際の面談で試してみたことを振り返り、次の面談に持ち帰る。その繰り返しのなかで、若手が話しやすい場の形を、職場に合わせて探していきます。

若手が言葉にした迷いが、いつも職場に残る方向へ向かうとは限りません。本人が考えたうえで、別の道を選ぶこともあります。それでも、迷いを言葉にできる場があれば、本人も上司も、納得のいく形で次を考えやすくなることがあります。

想定シナリオ

若手の退職が続き、本人の考えが見えないまま戸惑っている職場

状況:若手の退職が続いているが、面談では「大丈夫です」という答えが多く、退職の意向を聞くまで本人の考えが見えていなかった。管理職は若手とどう話せばよいか迷い、面談は業務の確認で終わることが多い。

コーチングで扱うこと:管理職へのコーチングを通じて、若手との面談で何を大切にしたいかを言葉にし、問いの立て方を見直す。実際の面談を振り返り、本人が話しやすかった場面とそうでなかった場面を確かめながら、次の面談に生かす。

目指す状態:若手が面談の場で、迷いや違和感も含めて自分の考えを言葉にでき、管理職がそれを落ち着いて受け止められる状態。

よくある状況を想定したシナリオで、実在の企業の事例や支援実績ではありません。

まずは無料体験で

「何から見直せばいいのか分からない」という段階でのご相談で大丈夫です。無料体験コーチング(60分)では、いま職場で起きていることを、決めつけずに一緒に整理するところから始めます。人事のご担当の方からのご相談も、現場の管理職の方お一人からのご相談も受け付けています。進め方が合うかを確かめたうえで、続けるかどうかを決めてください。体験のあとに、その場でお申し込みを決めていただく必要はありません。

まず、組織の現在地を整理するところから。

ご相談の内容が固まっていなくても大丈夫です。無料体験コーチング(60分)で、進め方が合うかを確かめてください。

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